1型糖尿病の患者さんにとって、日々の血糖管理は生活の質を大きく左右します。ここでは、最新のインスリンポンプ「MiniMed™ 780G(ミニメド 780G)」の特徴と、関連する**医療費の制度や公的支援(障害年金・小児慢性など)**について、わかりやすく説明します。


1型糖尿病と最新治療:MiniMed 780Gとは?

MiniMed™ 780Gは、インスリンポンプと持続血糖測定(CGM)が連携した「ハイブリッドクローズドループシステム」です。

ポイントはここ!

特徴説明
自動インスリン調整血糖値を自動で読み取り、必要に応じてインスリンを自動投与します。特に「夜間の低血糖予防」に効果的。
補正ボーラスの自動投与食後の血糖が高いと、自動的にインスリンを追加で投与(”オートコレクション”機能)。
専用アプリでデータ共有ご家族や医療スタッフと血糖データをリアルタイムで共有可能。

➡️つまり、自動運転付きのインスリン投与機械のようなもので、患者さんの負担を軽減します。


医療費について:780Gを使うとお金はどのくらい?

小児(20歳未満)

小児慢性特定疾病医療費助成制度が利用できます。

  • 自己負担:月額最大500円〜数千円程度

  • 所得により月額上限が設定されています。

‍成人(20歳以上)

高額療養費制度が適用されます(健康保険3割負担)。

  • 自己負担例:年収370万円〜770万円の人で月額自己負担上限は約8万円程度(780G本体・消耗品含む)

医療費の中身(例)

費用項目説明
780G本体医療機関から貸与。通常は保険適用下で利用。
CGMセンサー約10日ごとに交換。保険適用。
インスリンパッチ数日ごとに交換。保険適用。

️公的支援制度

小児慢性特定疾病

  • 1型糖尿病は対象疾患

  • 医療費助成が受けられる(全国一律)

  • 必要書類:主治医の診断書、申請書など

障害年金(20歳以上対象)

  • 1型糖尿病で日常生活に制限がある場合、申請可能

  • 障害等級2級の場合 → 年額約80〜100万円

  • 初診日証明、診断書(日本年金機構様式)が必要

➡️たとえば、血糖変動が大きく就労困難な場合や低血糖昏睡歴がある方は該当する可能性があります。


‍⚕️患者さんへのメッセージ

「MiniMed 780Gは、毎日の血糖管理の負担を大きく減らしてくれる機器です。費用面も公的支援を活用すれば、手の届く選択肢になります。今よりもっと“普通の生活”に近づくことができます。」


まとめ:1型糖尿病と780G・支援制度のポイント

項目内容
治療MiniMed 780Gで血糖管理が自動化され、生活の質が向上
小児小児慢性で医療費助成、実質自己負担ほぼゼロ
成人高額療養費制度により、月額負担に上限あり
障害年金就労・生活に制限があれば申請可能(等級による)